元禄二年八月二十四日〔1689.10.07〕

大垣の庄に入ば、如行が家に入集る。前川子、荊口父子、其外、したしき人々、日夜とふらひて、蘇生のものに、あふがごとく、且、よろこび、且、いたハる。

曾良随行日記)

○廿四日 晴。

“大垣の蕉門の人々に、奥州・北陸旅の話をしたはずだ。じゃぁ、どんな話をしたのだろう、”との思いが昨日の「登場人物」の整理になりました。
俳諧紀行文「おくのほそ道」の成立の第一歩に、こうした身近な門人たちへの語りかけがあったはず、と思います。

旅の途上であった人々を「と云うもの」という決まった語り口で!、紹介していること、蕉門の人々が、杉風、濁子、露通(路通)、越人、如行と単に俳号だけで語られているのと対照的です。
(登場人物表、できるだけ原文の通りにしましたので、昨日の日記をご参照のほど)