2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

《おくのほそ道》元禄二年八月十七日

露通も、このみなと迄、出むかひて、ミのゝ国へと伴ふ。 (曾良随行日記) ○十七日 快晴。 ここから大垣までの記録は「ほそ道」本文にはありません。 等栽といつどこで別れたのか、路通といつ会い、いつ敦賀を立ったのかも不明です。大垣への到着日も不明で…

《おくのほそ道》元禄二年八月十六日

十六日、空晴たれば、ますほの小貝ひろはんと、種の浜に舟を走ス。海上七里あり。天屋何某と云もの、破籠、小竹筒など、こまやかに、したゝめさせ、僕あまた舟にとりのせて、追風、時の間に吹着ぬ。浜は、わづかなる蜑の小家にて、侘しき法華寺有。爰に、ち…

《おくのほそ道》元禄二年八月十五日

十五日、亭主の詞にたがはず、雨降。 名月や北国日和定なき (曾良随行日記) 一 十五日 曇。辰ノ中尅、出船。塔山・此筋・千川・暗香ヘノ状残。翁ヘモ殘ス。如行ヘ発句ス。竹戸、脇ス。未ノ尅、雨降出ス。申ノ下尅、大智院ニ着。院主、西川ノ神事ニテ留主。…

《おくのほそ道》元禄二年八月十四日

鶯の関を過て、湯尾峠を越れば、燧が城、かえる山に、初雁を聞て、十四日の、夕暮、つるがの津に宿をもとむ。其夜、月、殊晴たり。あすの夜もかくあるべきにやと、いへば、越路のならひ、猶明夜の陰晴はかりがたしと、あるじに酒すゝめられて、けいの明神に…