元禄二年九月五日〔1689.10.17〕

大垣の庄に入ば、如行が家に入集る。前川子、荊口父子、其外、したしき人々、日夜とふらひて、蘇生のものに、あふがごとく、且、よろこび、且、いたハる。

曾良随行日記)

○五日 同(天気吉)。

芭蕉は、曾良の来垣を待っていたのではなかろうか。(逆に言えば、曾良は伊勢への旅立ちの日を計算にいれて大垣に着いたようだ。)
昨日、戸田如水を訪れた際、そのことを告げていることが、如水の日記からうかがわれる。
元禄二年は二十年に一度の伊勢遷宮の年だったとのこと。十日が内宮の、十三日が外宮の遷宮式である。(伊勢に着いたのは、結局は十一日だった。)