《おくのほそ道》六月一日 〔063〕

もがみ川乗らんと、大石田と云ところに、日和を待。

曾良随行日記)

〇六月朔 大石田を立。辰刻、一栄・川水、弥陀堂迄送ル。馬弐疋、舟形迄送ル。ニリ。一リ半、舟形。大石田ヨリ出手形ヲ取、ナキ沢[名木沢]ニ納通ル。新庄ヨリ出ル時ハ新庄ニテ取リテ、舟形ニテ納通。両所共に入ニハ不構。ニリ八丁、新庄、風流ニ宿ス。

「もがみ川乗らんと、大石田と云ところに、日和を待。」という細道本文の記載からは、大石田で船に乗って川下りしたように読めますが、芭蕉一行は新庄に向かいます。
ここでも尾花沢で既になじみになっていた風流(渋谷甚兵衛)が迎えてくれました。

送ってくれた一栄・川水の「馬二匹」の心遣いもうれしいものです。仙台の画工加衛門の(特製あやめ草付き?)「草鞋二足餞す」を思い出しました。