2004-06-26から1日間の記事一覧

追記〔道ふみたがへて〕

この部分は、虚構というより、上記の曾良日記に見られるような不運な道行を踏まえてかいたものと考えますが、「踏みたがふ」という表現は歌枕「緒だえの橋」にまつわる次の歌が関係あるかも知れません。 陸奥の緒絶の橋や是ならむ ふみみふまずみ心まどはす …

《おくのほそ道》五月十日 〔042〕

十二日、平和泉と心ざし、あねはの松、緒どえの橋など聞伝へて、人跡稀に、雉兎、蒭蕘の往かふ道、そこともわかず、終に、道ふみたがへて、石の巻といふ湊に出ズ。こがね花咲と、よみて奉りたる金花山、海上ニ見渡シ、数百の廻船、入江につどひ、人家、地を…