追記〔道ふみたがへて〕

この部分は、虚構というより、上記の曾良日記に見られるような不運な道行を踏まえてかいたものと考えますが、「踏みたがふ」という表現は歌枕「緒だえの橋」にまつわる次の歌が関係あるかも知れません。


陸奥の緒絶の橋や是ならむ ふみみふまずみ心まどはす
   (後拾遺/左京大夫通雅)