2004-07-24 《おくのほそ道》六月八日 〔070〕 坊に帰れバ、阿闍梨の求に仍て、三山順礼の句々、短冊に書。 涼しさやほの三か月の羽黒山 雲の峯幾つ崩て月の山 語られぬ湯殿にぬらす袂哉 湯殿山銭ふむ道のなみだかな 曾良 (曾良随行日記) 〇八日 朝の間小雨ス。昼時ヨリ晴。和交院御入、申ノ刻ニ至ル。 和交院(正しく?は和合院)=別当代会覚 「俳諧書留」には、芭蕉の句として 雲の峰幾つ萠レて月の山 掠風やほの三ヶ月の羽黒山 語れぬ湯殿にぬらす袂哉曾良の句として 月山や鍛冶が跡とふ雪清水 銭踏て世を忘れけりゆどの道 三ヶ月や雪にしらげし雲峰が、記されています。 芭蕉の句は、最終形と比べてください。