元禄二年六月二十六日〔1689.08.11〕

北陸道の雲に望、遥々のおもひ、胸をいたましめて、加賀の府まで、百丗里と聞。

曾良随行日記)

〇廿六日 晴。大山ヲ立。酒田ヨリ濱中ヘ五リ近シ。濱中ヨリ大山ヘ三リ近し。大山ヨリ三瀬ヘ三里十六丁、難所也。三瀬ヨリ温海ヘ三リ半。此内、小波渡・大波渡・潟苔澤ノ邊ニ鬼かけ橋・立岩、色々ノ岩組景地有。未ノ尅、温海ニ着。鈴木所左衛門宅ニ宿。彌三良添状有。少手前ヨリ小雨ス。及暮、大雨。夜中、不止。

三瀬あたりからは浜道で、親不知ほどではないにしてに岩が海にせり出している箇所がいくつもある難所のようです。
温海でも宮部弥三郎(低耳)の紹介状で!、鈴木所左衛門宅に泊まっています。