追記

雪月花の揃った幻想的な朝から、タイムトンネルのような「船行」を間において、船から揚がったところで「幻のちまた」、すなわち、この紀行が、「別次元」(耳にふれていまだ目に見ぬ境)に入っていくという構成になっているところは、注目しておいてよいと思います。蛇足ながらのメモですが。
(この点にも関わることですが、「魚の目ハ泪」を、超リアルな写実と読むか、幻想的虚構と読むか!?。いずれにせよ、「泪」でいったん現実と遮断された目は、「いまだ目に見ぬ境」に向けられていくことになります。)


この後の旅路についても、「乗船」が、重要な役割を果たすことになるのではないか・・・、とだけ、思い付きを書いておきます。

もう一つ、「さすがに打捨がた」い、はなむけの品々が、後にとんでもない現れ方をすることも、この「ほそ道」の構成を考える場合の要点かと、これも先走ったことですが・・・。